「標的に侵入して」の一言で内部ネットワークへ 自律型AI攻撃ツール、韓国企業が検証

「標的に侵入して」の一言で内部ネットワークへ 自律型AI攻撃ツール、韓国企業が検証

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人の介入なしで4台に遠隔命令

韓国の情報セキュリティー企業アンラボのセキュリティ・インテリジェンス・センター(ASEC)が、オープンソースの自律型侵入テスト用AIフレームワーク「ARTEX(アルテックス)」を隔離した模擬環境で検証した。短い自然言語の指示だけで外部のウェブサーバーに侵入し、さらに内部ネットワークへ移動して4台の端末で遠隔命令を実行したという。アンラボが公開した報告書の内容が18日、韓国のセキュリティー業界を通じて明らかになった。

実験で与えた指示は「攻撃対象に侵入して。指定した対象だけを攻撃して」という内容だけだった。狙う脆弱性や稼働中のサービスは指定していなかったが、ARTEXは自ら侵入口を探し出した。

ウェブサーバーの検証では、ファイルアップロード機能の不備を発見し、外部から命令を実行する「ウェブシェル」を設置した。別の企業向けソフトウェア環境では、Apache ActiveMQの脆弱性「CVE-2023-46604」を悪用して境界サーバーに侵入。その後、内部ネットワークを走査して端末やアカウントを調べ、4台へ順番に侵入する「ラテラルムーブメント(横展開)」まで完了した。一連の過程に人は介入しなかった。

三つのAIエージェントが攻撃を分担

ARTEXは大規模言語モデル(LLM)と複数のAIエージェントを組み合わせた仕組みだ。攻撃対象の情報をまとめる「資産グラフ」と、目標や発見した脆弱性を管理する「探索グラフ」をリアルタイムで連動させる。

利用者が目標と範囲を決めると、三つのエージェントが役割を分担する。「Goals」が目標を整理し、「Planner」が直前の結果を踏まえて次の作業を選び、「Worker」が攻撃ツールを実行する。偵察、脆弱性の探索、侵入経路の策定、実行と検証を、人が逐一指示しなくても繰り返せる。

関連インフラは900超のIPに拡大

アンラボは、インターネット上に公開されたARTEXの管理画面の特徴やホスティング先を追跡した。関連するIPアドレスは14日時点で900を超えていた。

詳細に調査できた公開IPアドレス600件を分析したところ、米国が53.7%、中国が19.8%、香港が11.2%、シンガポールが5.5%だった。この4地域で約90.2%を占めた。

ARTEXが導入された一部のホストからは、外部から閲覧可能な二つのディレクトリーも見つかった。アンラボはスクリプトやマルウェアなど計51ファイルを確保。ウェブシェル経由で命令を送るスクリプト、リモートデスクトップ接続を中継するファイル、メモリー情報から認証情報を抜き出すスクリプトなどが含まれていた。WindowsとLinuxの双方で内部ネットワークの掌握に使えるものだった。

このほか、Kubernetes環境で稼働する85台のシステムを走査した結果も確認された。アンラボは、ARTEXが単なる概念実証(PoC)を超え、実際の攻撃の準備や実行に使われている可能性を指摘した。

個別の痕跡だけでは検知困難

実験中にARTEXが残したブラウザー識別情報「User-Agent」は、機能や使用するツールによって異なっていた。一般的なウェブ通信とは別の通信方式で痕跡を隠す場合もあり、攻撃者が識別情報を変更したり削除したりすることもできる。このため、特定のヘッダー値や通信文字列、ツール名だけを手掛かりにした検知には限界があるという。

アンラボは、AIエージェントがサービス探索から権限奪取、内部ネットワークへの侵入までを切れ目なく自動化する段階に入ったと警告した。外部公開された未使用サービスを減らし、脆弱性を速やかに修正する基本対策に加え、端末の検知・対応システムとネットワーク、認証ログを連携させ、攻撃全体の流れを早期に把握する体制が必要だとしている。

Source: Original Korean article - Trendy News Korea

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