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高速列車を舞台にした感染パニック
ヨン・サンホ監督の韓国映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』(原題『釜山行き』、英題『TRAIN TO BUSAN』)は、2016年7月20日に韓国で公開され、その年初めて観客1000万人を突破した作品だ。ソウル駅から釜山へ向かう高速鉄道KTXの車内で感染が広がり、乗客たちが生き残るために死闘を繰り広げる。
韓国映画振興委員会(KOFIC)によると、ジャンルはアクション・スリラーで、上映時間は118分。韓国では15歳以上観覧可に指定された。製作は映画会社レッドピーター、配給はネクスト・エンターテインメント・ワールド(NEW)が担当し、脚本にはヨン監督とパク・ジュソクが名を連ねた。
父娘を乗せた列車で異変
主人公は、妻と別居しているファンドマネジャーのソ・ソグ。疎遠になった娘スアンの誕生日の願いをかなえるため、妻が暮らす釜山へ娘を連れて向かう。ソグをコン・ユ、スアンをキム・スアンが演じた。
同じ列車には、妊娠中のソンギョンと夫サンファ、大会へ向かう高校野球部員、高校生のヨングクとジニ、ホームレスの男性、中年の実業家ヨンソクらが乗り合わせる。ソンギョン役はチョン・ユミ、サンファ役はマ・ドンソク。チェ・ウシク、アン・ソヒ、キム・ウィソンらも出演し、シム・ウンギョンが家出少女役で特別出演した。
出発直前、様子のおかしい少女が列車に駆け込み、発作を起こす。救護しようとした女性乗務員がかまれたことをきっかけに、車内は瞬く間に混乱へ陥る。全国規模の災害を知った乗客たちは、初期対応に成功した唯一の都市とされる釜山を目指す。
大田駅では軍人とみられる感染者の群れに襲われ、生存者たちは再び列車へ逃げ込む。しかし今度は、感染を疑う乗客同士の不信が広がる。扉を閉ざして他者を排除しようとするヨンソクの判断も重なり、列車内では感染者との戦いだけでなく、極限状態に置かれた人間同士の対立が深まっていく。
観客1153万人、カンヌで先行上映
韓国映画振興委員会の映画館入場券統合電算網(KOBIS)によると、2016年9月4日までの累計観客数は1153万1866人。韓国公開に先立つ同年5月13日には、カンヌ国際映画祭の非コンペティション部門「ミッドナイト・スクリーニング」で初披露された。2020年7月1日には韓国の映画館で再上映も行われた。
テレビでも注目を集めた。2017年10月6日に韓国MBCが秋夕(旧暦のお盆に当たる大型連休)の特選映画として放送した際、視聴率は12.9%を記録。同日に放送された秋夕特選映画のうち、二桁に達した唯一の作品だった。
評価は韓国のネイバー映画で8.59、ダウム映画で7.3。映画データベースのTMDbでは8814票に基づき7.8となっており、同サイトは本作をアクション、ホラー、スリラー、冒険に分類している。
前日譚と続編、英語版リメイク計画も
ヨン監督によるアニメーション映画『ソウル・ステーション/パンデミック』は本作の前日譚に位置づけられる。続編『新感染半島 ファイナル・ステージ』(原題『半島』)は2020年7月15日に韓国で公開された。
英語版リメイクの動きも伝えられた。米業界誌バラエティは2016年12月、フランスの映画会社ゴーモンがリメイクを進めると報道。2018年9月には、ジェームズ・ワンが製作に携わり、ゲイリー・ドーベルマンが脚本を担当すると報じられた。
俳優から特殊技術まで幅広く評価
海外では2016年の第49回シッチェス・カタロニア国際映画祭で、ヨン監督が監督賞、チョン・ファンスが視覚効果賞を受賞した。韓国国内でも、キム・ウィソンが釜日映画賞や韓国映画制作者協会賞、百想芸術大賞で助演男優賞に輝いたほか、マ・ドンソクが2017年の「今年の映画賞」で助演男優賞を受賞した。
特殊メークや特殊効果も高く評価され、韓国映画評論家協会賞、青龍映画賞、韓国映画制作者協会賞の技術部門で受賞。ヨン監督は百想芸術大賞の新人監督賞などを獲得し、作品は2017年の大韓民国国会大賞映画部門にも選ばれた。
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