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台湾・先端技術を巡り政権と議会に溝も
トランプ米大統領率いる共和党が中間選挙で大敗し、民主党が議会を掌握したことで、米中両国が模索してきた「戦略的安定」が試されるとの見方が出ている。シンガポールの中国語紙「聯合早報」が4日、米国の研究者らの分析として伝えた。
米シンクタンク、クインシー研究所のデニス・サイモン上級研究員は、民主党による議会掌握が米中の建設的な関係を直ちに終わらせるわけではないとしながらも、従来の目標を実現し、維持することは難しくなると指摘した。民主党は、トランプ政権が中国に過度な譲歩をしないよう制度面から圧力を強める可能性がある。
対立が表面化しやすいのが、台湾への武器売却と先端技術政策だ。トランプ氏は今年5月に北京で習近平国家主席と会談した後、140億ドル(約18兆7000億円)規模の台湾向け武器売却を暫定的に保留した。民主党は遅延の理由を政権に説明するよう求めたり、関連法案を推進したりして政治的な負担をかける可能性がある。ただし、売却手続きの開始や承認は、引き続き主に行政府の権限とされる。
半導体やAI関連の規制強化も焦点
技術分野では、民主党が半導体の輸出許可要件を厳格化し、人工知能(AI)向け先端半導体やコンピューティング機器への審査を強める可能性が指摘されている。機微技術の移転や、中国企業による米国の戦略産業への投資が一段と制限されるとの見方もある。
一方、中国の専門家からは、選挙の主要争点は中国問題ではなく、米中関係への影響は限定的との分析も出ている。南京大学の朱鋒氏は、民主党も安定した関係が双方の利益になると理解していると指摘。トランプ氏の取引重視の外交姿勢も変わらないとみる。シンガポール南洋理工大学の羅明輝准教授も、トランプ氏がレームダック化しても、米国の対中政策に大きな変化は生じないとの見方を示した。
深圳APEC、米中首脳会談の行方に注目
今後の焦点は、約2週間後の18~19日に中国南部の深圳で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議だ。米中首脳は今年5月と9月に続き、再び会談することが見込まれている。
清華大学戦略安全保障研究センターの孫成昊研究員は、米国内の政治状況が変わるなか、両国が建設的な戦略的安定を維持できるかを見極める重要な機会になると指摘した。会談当日の雰囲気だけでなく、関税引き下げや貿易・投資協議の枠組み、AIを巡る対話など、首脳間の合意が実際に履行されるかが問われるとしている。
羅准教授は、中国側が首脳外交を引き続き重視し、米国の次期大統領選も視野に入れるとの見通しを示した。そのうえで、APECに合わせて米中首脳会談が実現すれば、両国関係が安定を保っていることを示す機会にもなり得るとした。
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