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国家人権委員会の映画プロジェクトから誕生
韓国映画『メギー』は、イ・オクソプ監督が初めて手掛けた長編作品だ。韓国国家人権委員会が2002年から続ける「人権映画プロジェクト」の第14作として制作され、2018年に完成。2019年9月26日に韓国で劇場公開された。上映時間は88分で、15歳以上の観覧が推奨されている。
ジャンルはミステリーとコメディ。イ・オクソプ監督がク・ギョファン、クォン・ヒョジンと共同で脚本を執筆し、イ・ジュヨン、ク・ギョファン、ムン・ソリらが出演する。タイトルと同じ名前のメギー(ナマズ)が物語の語り手を務め、その声をチョン・ウヒが担当した。
レントゲン写真から広がる疑念と奇妙な出来事
舞台はソウルにあるマリア愛病院。レントゲン室で男女が親密な行為をしている場面が撮影された写真が、翌日、院内に広まる。看護師のヨ・ユンヨン(イ・ジュヨン)は、写真に写っているのが自分と恋人のイ・ソンウォン(ク・ギョファン)だと思い込み、退職を決意する。しかし、副院長のイ・ギョンジン(ムン・ソリ)に引き留められ、辞表は受理されない。
翌日、病院に出勤したのはユンヨンとギョンジンの2人だけだった。一方、ソウル各地では道路が陥没するシンクホールが相次いで発生。仕事のなかったソンウォンは陥没現場の処理班に採用されるが、深夜の作業中にユンヨンとおそろいで身に着けていたプラチナ製のペアリングを失くしてしまう。さらに、ソンウォンの元恋人を名乗る女性がユンヨンを訪ねてきたことで、彼女の疑念は深まっていく。
「人はなぜ互いを疑うのか」という問いを軸に、レントゲン写真、しゃべるナマズ、都市の陥没現象など、奇妙な出来事を織り交ぜながら人間関係の不信を描く。ムン・ソリの起用について、監督はギョンジンに病院内で不合理な行動を取る一面がありながら、愛らしさも持たせたかったと説明している。イ・ジュヨンについては、映画『夢のジェーン』での演技を見て出演を決めたという。
釜山から大阪、ニューヨークへ 国際映画祭で評価
本作は2018年の第23回釜山国際映画祭でワールドプレミア上映され、市民評論家賞、CGVアートハウス賞、KBS独立映画賞を受賞した。主演のイ・ジュヨンも同作で今年の俳優賞に選ばれた。CGVアートハウス賞には、公開支援金1000万ウォンとマーケティング支援が含まれていた。同年の第44回ソウル独立映画祭では長編観客賞を獲得している。
海外でも評価を受け、2019年には第14回大阪アジアン映画祭でグランプリ(作品賞)、ニューヨーク・アジアン映画祭で長編部門のアンケージド賞を受賞した。ニューヨークでは同年7月13日にSVAシアターで北米初上映が行われ、イ・オクソプ監督と出演者のク・ギョファンが参加する予定も告知された。また、ロッテルダム国際映画祭でも上映された。
韓国国内では第40回青龍映画賞の新人監督賞候補となり、2020年の第7回ワイルドフラワー映画賞でも、イ・オクソプ監督の劇映画監督賞、イ・ジュヨンの主演女優賞、イ・ジェウの撮影賞の3部門で予備審査候補に入った。
観客動員は約4万人、海外批評家の評価は分かれる
韓国映画振興委員会の映画館入場券統合電算網(KOBIS)によると、累計観客数は公式統計で3万8853人、累計興行収入は3億2816万4828ウォン(2026年9月集計)。発券統計では観客数4万4211人、興行収入3億8012万4268ウォン(2026年10月30日集計)となっている。両者は集計基準が異なる。
海外の批評家からは、独創的な展開を評価する声がある一方、物語のまとまりを疑問視する意見も出た。映画専門紙スクリーン・デイリーのウェンディ・アイドは、釜山での上映時に本作を「活気に満ちた不条理なデビュー作」と評した。一方、スクリーン・アナーキーのペイジ・リムは作品全体のまとまりについて厳しい評価を示し、イースタン・キックスのジェームズ・マッジは星1.5個を付け、短編を緩やかにつなぎ合わせたような作品だと評している。
映画情報サイトTMDbでは22人が評価し、平均スコアは7.4点。韓国のNetflixにも作品ページが掲載されている。
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